電気主任技術者なのに高所恐怖症、電柱に登れなくても仕事はできる!?

電気主任技術者なのに高所恐怖症、電柱に登れなくても仕事はできる!?

電験3種を見事合格して、電気主任技術者として仕事をするようになる前からどことなく心配していたことあった。果たして、電気関係の業務をするにあたって、電柱に登って仕事しなきゃいけないのか。元々弱電関係で仕事をしている人間が、あんな高いところに登って仕事ができるのだろうか。いや、仕事ができなきゃいけないんだろうか。こんな気持ちを持つと言うことは、そうです自分は高いところが苦手、高所恐怖症なのです。

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電気主任技術者としての業務を行い始める

平成7年度の電験3種の試験合格の通知が来て、天にも昇ったような気分もつかの間、会社は直ぐにでも経済産業局に選任届けを提出せよの指示。今までは、親会社の施設部署の電気主任技術者が兼任として自分のいる工場の電気主任技術者をしていた。会社もステータスをあげるべく、自前で電気主任技術者(つまり専任)はいることのアピールもあって、手続きをせかされていた。

確か平成8年に免状が来て、経済産業局への手続きを一緒に兼任の電気主任技術者が同行しどうにか手続きを完了することができた。担当官の面接があったのですが、そのとき代務者は誰か?と聞かれ手続き書類に書いていなかったので少々あせった記憶がある。ちなみにこの代務者とは、電気主任技術者が急な用事とか、事情があって諸々の対応が出来ない場合、電気主任技術者の代務をする人ですね。

自分の場合、大先輩の特級ボイラー技士、熱エネルギー管理士を持っている定年されて嘱託で仕事に来ている方に代務者の名前で登録した。その方は電験3種をもっていなかったが、電気・機械に詳しい方で、今ではその方のおかげもあって、電気主任技術者となれたと思っています。

こうして、手続きは経済産業局のそっけない印で正式に選任届け受理となった。これで晴れて本当に選任された電気主任技術者になるのです。

ところで、言葉は同じ「選任」と「専任」ですが、

「選任」とは・・・その事業所に一人電気主任技術者として常駐する者。経済産業局が選任したした者。もうひとつ「兼任」があるが、あくまで「選任」ありきで、ひとつの事業所を選任されて、同じ会社または資本が同じ事業所に選任された電気主任技術者が他の事業所の兼務ができることを「兼任」といいます。

「専任」とは・・・読んで字のごとく、専ら(もっぱら)電気主任技術者を任せると書きますので、「兼任」はなく専らそのひとつの事業所だけで他は任されていないということですね。自分がこの工場にいたときは「専任」だったのです。

電柱にも登れない?業者さんになめられるのでは?

さて、実務で工場の電気主任技術者として業務を行うのは、せいぜい1割もない。他9割は今までしてきている業務で実は減っていないので、1割り増しで仕事が増えたと言うのが正解でしょう。ましてや、責任もグッと増えるのですから。

会社は電気主任技術者としての手当ては無かったのですが、平社員から主任とういう会社の役職手当をいただけるようになりました。正直そんなに多くはありませんけど、正社員ですからボーナスの時は、この手当てだけでも何か月分をかけるので、それなりにありがたいことでした。

でもその責任の重さに年収が比例しているかは、納得はできないですけどね。もっと電気主任技術者の地位向上と年収UPは必要です。それでないと、特にこれからの若い人たちの目標になりにくくなります。本当に中高年や年金もらっているじーさんだけの仕事になっちゃいます。

この緊急事態対応とか、電源落ちたとか漏電やいつ何時何がおきるか分からないため業務のため、会社から携帯を持たされる。さすがにポケベルの時代ではなく、まだ世の中に出始めていた携帯電話でした。こんなころからですか、365日24時間お風呂入る以外にはいつも首から携帯電話持ち始めたの。
こういう生活はしてこなかったので、最初はいつ電話くるのか鬱陶しいものでしたが、人間の慣れってすごいものですね。無いと不安になるんです、これが。
業務の中で1年に1回の電気年次点検を行いますが、受電設備や電柱(いわゆる第1柱)に乗っている開閉器や地絡継電器の試験等重要な点検を行わなければなりません。自分では試験機も腕も、電柱に登ることもできない。電気保安協会の人たちに点検をしてもらうのです。

自分は全く点検内容もろくに把握していないまま、年次点検を終了。

こことここの改修が必要ですと言われ、ふんふんとうなづきながら実はさっぱり理解していなかったんですね。(;´Д`A “

電気保安協会には年次点検料金を会社が払っているので、自分のやることは電気主任技術者の欄に印を押すだけ。ただし、責任のある印。分かろうが分かるまいが、責任だけはある。そして電柱なんぞに登らなくても一応仕事はできる。

全然電柱登れなくても、仕事はできるじゃないか。しかも点検内容が分かっていない自分に責任だけは覆いかぶさるのだ。この保安関係の仕事って、普段は何も無いのだが、こと事故が発生すると場合によっては大きい責任を生ずる重い仕事なのだ。

そもそも電気主任技術者の行う業務とは

あらためて、この電気主任技術者の行う業務とは、
電気工作物の工事、維持、運用とあり、具体的には保安教育、工事計画の立案および実施、電気工作物の保守、災害対策がある。
そのひとつである、
工事計画の立案および実施とは、たとえばある大きい設備が導入されることになれば、受電設備のトランスの容量追加または変更するといった場合、どれだけの容量を増やし、いつまでにどのくらいの金額がかかるのか検討するといったことに、計画段階から電気主任技術者は参画しなければなりませんね。
計画が決まれば、電気工事で電柱から受電設備の工事にいたる高圧・低圧の工事が実際自分にできるかといえば、殆どは大きい設備ばかりですから、実際の工事は電気工事業者さんに依頼しますよね。

電気工事業者さんと打ち合わせして、工事の日程を決めていく。実際自分が工事をするわけではない。また見積もりをとって会社に決裁をとり、工事ならばその監督をして責任を持つことが業務なのです。

そんなに心配しなくてもいい!

自分が電気主任技術者になりたての頃、試験機のことや点検結果をみてもちんぷんかんぷんだったのだ。よくこれで電気主任技術者になれたものだと思うが、電験3種の試験内容では、まず問題として出ることはないのが現実の電気主任技術者の実際の業務ですね。

その試験機操作や点検結果の判定、そもそも何の試験なのかは、電験3種で得た知識があれば、後はその試験機の勉強や講座、セミナーなどに参加して覚えていけいいのです。

決してバカになどされませんよ。なにしろ、全てが本当に判っている人でそんなにいないんですよ。よく判っていないけれど、いろいろな場所で試験機を扱っているから出来るのです。

ましてや、自分が電柱に登って点検や工事などする必要はないのです。

ただし、専業でやる人(つまり電気保安協会や電気管理技術者)は電柱に登れたほうがいいです。が、個人の電気管理技術者は中高年、大体50代以上の人が多いので、電柱の一番上まで登って作業している人はあまりいないと思います。恥ずかしいようですが、そんなに年をしてスイスイ登れる人は昔から電柱に登って仕事をしてきた、電気工事してきた人たちとか若い頃に電気保安協会で電柱登ってきた人たちですね。

まとめ

・電気主任技術者の業務は電柱に登れて仕事が出来るに越したことはないが、登る必然性もない。業者さんに依頼して監督すればよいのである。

・ただし、開閉器(PAS)の入り切りの操作紐のある高さぐらいは登れるよう訓練は必要かな。緊急対応に業者さんが間に合わないときもあるので。
大丈夫です、高所恐怖症の自分でもなんとかできています。(もちろん滅多にないですけどね)

・最終的にはそんなに心配しなくてもいい。要は電気主任技術者としての業務・職務を行えばよいのである。

・電気事業法に、電気主任技術者は電柱に登って点検・工事すること、なんて書いてないでしょ。ε-(^、^;

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コメント

  1. タカ より:

    電気技術者の備忘録読ませていただきました。
    自営はやはり厳しいのですね。
    責任はあるが、薄給・・

    今後、主任技術者に関して質問させて頂きたいです。
    よろしくお願いいたします。

    • masa より:

      タカさま

      私の拙いブログにコメントをいただき誠にありがとうございます。

      こちらこそ私がタカさまのお役に立てることが出来るのでしたら、回答できる範囲で
      ご質問承ります。どうぞ宜しくお願い致します。