電気主任技術者を認定で取得するには3つのハードルを超えること

電気主任技術者を認定で取得するには3つのハードルを超えること

電気主任技術者を認定で取得する方法があります。難しい試験勉強して取るよりははるかに取得しやすい、と思ってらっしゃる方は多いと思います。そこで認定で取得する方法をまとめてみました。そして、本当に試験勉強して取得するより認定で取得したほうが簡単なのかどうか自分としての意見を述べたいと思います。

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電気主任技術者を認定で取得する方法

第3種電気主任技術者の場合

工業高校・認定校(専門学校)・短大・大学で単位を取得していること。かつ3年以上の実務経験を有していること。
この実務経験とは第3種電気主任技術者の指導の下、3年以上の実務経験が必要ということです。これは高校の電気科卒業して単位を取得しているものです。大学卒業ならば1年、短大卒業ならば2年の実務経験で認定取得できます。

第2種電気主任技術者の場合

認定校(専門学校)・短大・大学で単位を取得していること。かつ5年以上の実務経験を有していること。

この実務経験とは第2種電気主任技術者の指導の下、5年以上の実務経験が必要ということです。第3種電気主任技術者免状を有しているものも5年以上の実務経験が必要。

第1種電気主任技術者の場合

大学で単位を取得していること。かつ5年以上の実務経験を有していること。

この実務経験とは第1種電気主任技術者の指導の下、5年以上の実務経験が必要ということです。第2種電気主任技術者免状を有しているものも5年以上の実務経験が必要。

認定で取得する事とは

・工業高校で単位を取得とありますが、工業高校でも電気科卒業の方が対象ですね。いわゆる強電系の科目の単位取得が必修となります。ここで、最近の工業高校でも電気科という名称は減り、情報電気関係の科になっていますね。弱電系つまりコンピューター系の科目も必修となっているところ多いようです。

・認定校つまりは高校、専門学校か各種学校等短大・大学の電気主任技術者になるための必修単位が取れる学校ですね。自分の場合は専門学校でしたが、全く自慢できませんが、学校ではほとんど寝ていたため、中退もしてしまったので、単位など取得できていなかったのです。但し真面目にやっていれば、単位取得して、実務経験を積めば認定でとれたのでしょうけど。

・短大・大学での単位取得は、もう最近ではあまり強電系の学科も少ないのではないでしょうか。その上の大学院とか研究所関係を考えている方とか、メーカーの設計開発部門、電力会社の技術系に就職を考えている方とかに限られているような気がします。

認定で取得する場合の実務経験とは

実務経験を得るにはハードルを3つ越えなければならないのです。

・さて、この実務経験ですが、会社に就職する場合第1種、2種、3種の資格保有者がいて、その部署に3年、5年電気主任技術者の指導の下、経験を積まねばなりません。

・一番最初の第1のハードルは多少なりとも大きい施設をもっている会社で資格保有者がいて、なおかつ施設関係の部署に入らなければならないでしょう。たとえば総務部門の施設課のような部署ですね。

・ビル管理会社に就職して大きい施設やビルの施設関係に就業先がある場所、なおかつ資格保有者がいる就業先で電気主任技術者の指導の下、所定の実務経験を得る方法があります。

・上記、多少大きい施設を持っている会社やビル管理会社に就職できても、自分が希望する部署に行けるかはとてもむずかしいですよね。これが第2のハードルです。これは運も左右しますよね。

・そして短いようで長い実務経験年数つまり3年、5年ですね。会社員であれば、途中で異動はふつうにあることですから、一概にこの年数を連続して勤務できるかは不確定ですよね。

ビル管理会社ですと就業先が変わっても大体同じように大きい施設で資格保有者はいるので、そんなに問題無いかもしれません。一般の会社で同じ部署にいられるかは結構難しいかもしれませんね。モチベーションを保ちながら、会社員として誠実に実務をこなして、電気主任技術者は元より、周りとの人間関係も良好に保つこと。これが3つ目のハードルです。

なぜ、こんなことを言うのか。

やはり、見ているのは上司であり、指導する電気主任技術者なのです。よって、関係が悪くなるとそこの部署にいられなくなりますし、実務経験を得るということは、最終的に会社の印が必要となるのです。ですのでこの3つ目のハードルは大事なのです。

電気主任技術者を試験で取るより、認定の方が簡単なのか

自分の場合ですが、工業高校の卒業でもなく普通高校卒業で、専門学校中退で当然単位は足りないままでしたので、必然的に電験3種を取得するには試験しかなかったのです。

認定での取得は、まず学校は単位をきちっと取って卒業することですよね。簡単に書きましたが、メーカーに勤めていたとき設計開発部門の方は大学、高専を卒業している人ばかりでしたが、強電の単位をすべてとっている方が意外に少ないようでした。

多分、目標とするところが強電関係ではなく弱電の専攻が多かったのでしょう。当然のことながら、大学卒業して就職するときに電気主任技術者を目指している方はほとんどいないということですね。本来強電の単位を取得すれば、第1種、第2種電気主任技術者を認定で取得できるレベルなのです。実務経験はいりますけどね。

そうすると、高校や専門学校卒業して強電の単位を取得し卒業すること。そして前段の話で、ハードルを3つ超えること。

一方、試験での取得は年齢・性別・学歴等一切問いませんので、誰もが自由なのですが門戸は広い分、合格が簡単ではないということです。
20、30代ならば試験で取得することをオススメします。なぜなら、認定で取得しようとするとき、経済産業局の担当官が面接するのですが、あまり若いと認定してくれない時があるようです。実務経験の内容に問題なければ認定してくれるとは思います。

ある程度年齢が上になりますと、50歳以上ぐらいでしょうか、実務経験がしっかりあれば認定取得は取りやすいようです。経験上周りをみてそう思います。

まとめますと、年齢が若いときは試験、50歳以上なら認定で取得するのが良いのではないでしょうか。

認定での取得と試験での取得の違い

あくまでも私見ではありますが、認定で取得されている方を結構知っていますが、どことなく認定での取得の方はコンプレックスがあるようですね。それは、試験で実力でとっている方は、それなりに理論・電力・機械・法規を相当勉強して試験合格しているわけですから、引け目を感じるのでしょう。

ただし、認定の方は実務経験を持っている方たちですので、実践での経験がものを言います。これは試験で取得した人にはない強みなのです。
でも、やはり理論の話になると、認定の方たちには申し訳ありませんが、不得意なのだと思います。机上の話ですと試験での取得の方たちは説得力がありますね。

実務経験豊富な認定の方たちは、実践といろいろな失敗が経験の糧となっていますので、実はとっても勉強になります。

どうやら最終的に電気主任技術者として一番いい形は、若いときに試験で合格して、何十年か実務経験を積んで実践の知識を持つのが最高にいいという結論ですね。

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