未経験の電気主任技術者の求人はあるのかまた業界は採用してくれるのか

未経験の電気主任技術者とはなにか。また未経験で会社に採用されるのか、採用されてからの経験はどうなるのか。業界によってちがうのか、今までの自分の経験をもとに紹介してみます。

未経験の電気主任技術者とは

電験１，２，３種の試験を苦労して合格しても、生かさなければただの資格取得者ですよね。
まず、電気主任技術者として管轄する経済産業局に届出してその施設の電気主任技術者に選任されなければ、経験者とはいいません。

後は兼任で何か所兼任されても経験者となりますが、まずは１か所電気主任技術者として選任が最初にしなければならないことです。

許可電気主任技術者というのがあります。これは第１種電気工事士が最大電力５００ＫＷ未満の施設で経済産業局より許可された者は電気主任技術者として選任され経験者となります。
ただし施設の需要電力が５００ＫＷ以上になりますと、電験３種以上の資格者が必要となります。

認定で電気主任技術者になられた方々は、試験で取得したことと全く同じ扱いですので、選任されれば経験年数としてカウントされます。

未経験でも電気主任技術者の求人はあるのか

結論からいって、未経験で電気主任技術者の求人はほとんどないと思います。あるとすれば、採用条件の中に電験３種の資格があるかを問う求人だと思います。

採用する側からすれば、どの業種でもそうかもしれませんが、即戦力が欲しい場合が多いのです。年齢が若くこれから将来がある方は、経験を積んで採用はありえます。

本来であれば電験３種を取得したら、会社は変えずに３種ならば５年は頑張って選任で経験を積めば、個人事業や電気保安の協会でも採用をしてもらえるようになります。ある意味あまり年齢は気にしなくてもいいかも。健康であることはもちろんですが。

自分がそうでしたが、電験３種を取得しその会社で選任となり７年は頑張っていました。やはり実務経験は積んでおいた方が選択肢は増えますね。自分はこの時個人事業を選んだのです。

でも紆余曲折して、会社員に戻ってしまいましたけどね。資格がなかったらこんなことは出来なかったでしょう。こういう時、持つべきは公的な資格は大きいのです。

未経験者は業界により採用されない場合があるのか

電気の保安関係の業界は、広いようで狭いです。今はいろんな会社が参入してきてはいますが、昔からある一般財団法人の電気保安協会は全国的にも組織的にも強いですね。

ここで採用を考えるのであれば、新卒入社でない限り、未経験者の電気主任技術者の採用はほぼ無いと考えていいと思います。またある程度３０、４０代ぐらいの人であればもっと採用される可能性は高いですね。

５０代ともなると、体力的にも落ち込み始めますので、少し難しいかもしれません。あとは人脈をうまく使う、とかですね。実際一緒に仕事していた同僚は、保安協会の人事関係の同級生とかのいわゆるコネを使って５０代でも採用されてましたけどね。

自分のようにビル管理会社に入社して、大きい施設の電気主任技術者として選任してもらうことの方がハードルは低いかもしれません。その変わり電気専門というわけにはいかないと思います。

後は、一般の会社から電気主任技術者として採用の求人はほぼ無いのではないでしょうか。自分も若いころはメーカーにいてその中で電験３種を取得したパターンですので、そもそも電気主任技術者として採用枠を設ける会社そんなには無いでしょうね。

電気主任技術者の派遣で仕事できるのか

派遣での電気主任技術者はあります。ありますが、未経験者は正直できません。
つまり、物件を持つことができません。これは電気管理技術者と同じです。最低でも実務経験５年以上が必要となるのです。

ある程度年齢が上で、物件がいっぱいある都市部は求人はたくさんあるでしょうね。
自分は田舎ですから、求人は少ないですけど、少しはあるようです。ただ組織力が弱く、大きい施設は持ちにくいと思います。けれど年金もらって健康も兼ねながら物件も少しぐらいですめばなかなかいい仕事かもしれません。
電気主任技術者としての責務は変わりませんので、結局は楽にはなりませんけどね。