真面目すぎる男 電気技術者は本当の馬鹿なのか、社会に適合できないのか

真面目すぎる男 電気技術者は本当の馬鹿なのか、社会に適合できないのか

真面目な技術者の社員は多いでしょう。仕事柄ウソをつけない業務が多いからだと思います。自分も当時20代のころ純粋に馬鹿真面目な社員だったのです。社会の常識と自分の馬鹿真面目な技術者魂がぶつかり合う時期だったのです。馬鹿だなあと周りは思うでしょうけれど、そこにはこだわりがあるのです。

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真面目な技術者は何をしたのか

これはまだ自分がパソコン周辺機器製造に勤めはじめて3~4年ぐらいの経った頃の話
技術屋さんは、実験やデータを処理して数字をごまかして仕事をしていたら、自分の仕事の存在意義を問われます。だからウソがつけない職業なのです。

モーターの回転数がある基準に対して、はずれ気味でギリギリの状態の品質の製品を抜き取り検査で調査。

尊敬している品質管理課長も一緒で、ある顧客の前で、自社の不利になるような言葉を自分は発してしまったのです。

それは技術的な測定をしていると、どうしても基準から外れるときがあり、自社の製品に問題がありますような発言だったのです。

今思えば、馬鹿ですねえ。と思いますけれど、当時は電験3種の勉強や自分の仕事も理論的にこれこれこうだからこうなるとういう信念で仕事をしていましたので、この基準から外れる製品は商品として扱えないと自分は強く思っていたのです。

後で品質管理課長にお客の前で会社が不利になることを言ってはいけない、とたしなめられたのです。
会社常識としては当たり前なのですが、まだ純粋であまり俗されてなかったのでしょう。でもどうしてもその時自分は納得出来なかったのです。

反省の心と社会の常識

会社員ならばあたり前だよなあ、会社が不利になるようなことしたら。自分はどこから給料もらっているんだ?と反省してはいたのです。

でも技術者としての魂を忘れていたわけではありません。
会社や社会の常識にとらわれて生きていくのに窮屈さを感じたのもこの時からだったように思います。

周りからみれば、馬鹿だよねえ、って感じです。結構自問自答したのですが、答えはよくわからなかったのです。この時は。

会社は利益を追求しなければならない事と、真面目で正直な考えがリンクしてこなかったのです。

結局何が正解なの

今思えば、顧客の前で会社が不利になるようなことは言わない。会社員だから、上司に報告・連絡・相談するのが常識ですね。

でも製品的に問題があると判断するなら、やはり上司に報告・連絡・相談するべきなのです。そうしないと組織が機能しませんよね。

すべてあたり前のことだったのです。若いときはそんなこともわからないで、独りよがりだったんですね。

この出来事から自分は、やっと遅ればせながら会社組織というものを理解し始め、会社員として何十年も勤めていたのです。

正直者は最後に勝つ

しかしその出来事があってから何十年もたって、某有名自動車メーカーの燃費データ改ざん問題が発覚した時、同じような事がフラッシュバックしたのです。

結局、内部告発から発覚したのでしょう。技術者という職業はウソがつけないのです。多分上司に報告・連絡・相談しても事態は変わらず、技術者としての魂が許さなかったのだと思います。きっと上司の上司またその上のどこかで、データはもみ消されたのでしょうね。

そしてどうですか。あれだけの大会社が傾くくらいの大きい問題となって、今や競合するこれまた大会社の自動車会社の傘下になりましたよね。

会社の常識とか社会の常識に惑わされると、いつかはしっぺ返しがくるものなのです。
その当時若くて真面目な技術者の思ったことは、顧客の前で言うことではないが、データを改ざんするような技術者にはなりたくない気持ちをあらためて思っています。

正直者は最後に勝つ。これからも電気に限りませんが、技術者として活躍されている方への応援を含めて、これからも自分の恥をさらしていきますね。

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コメント

  1. コウキ より:

    はじめまして。電験について情報を集めて、このサイトに来ました。筆者さんにお聞きしたいのですが、私は現在25歳の高卒です。契約社員として働いていますが、一念発起し食える資格を取りたいのです。未経験ですが仕事を得られるものでしょうか。難しくても、職の需要があるなら1年この資格に賭けたいのです。返信よろしくお願いいたします。

    • masa より:

      コウキさん、
      こちらこそ、はじめまして。

      私のつたないブログを読んでくださり、大変感謝しております。

      さてご質問の、「未経験ですが仕事を得られるものでしょうか」ですが、この資格の良いところを言いますと、
      資格を持っていれば、技術屋さんならまず確実に尊敬の念で見てくれることです。(自分がそうだったので)

      25歳の頃の自分を思い出して返信します。(何か自分への手紙のようですが...)
      正直、現代でもこの試験は難しいと感じると思います。がしかし、職の需要も確実にあります。

      それは電気を扱うことは”責任”が重いからです。

      でも若いときにはそれほど”責任”について深く考えないでしょうね。でもそれでもいいんです。
      その後は経験がモノを言うからです。

      ですので、資格取得については是非チャレンジしてください!応援します!

      1年で合格できれば最高です!自分なんて何年もかかったので...。最後はどうしてもこの資格を取る!!
      という強い気持ちが成功の鍵です。

      もし、なんとなく気持ちがあやふやなようでしたら、これからも是非ご連絡ください!

      「資格取得は、あきらめなければ、絶対逃げない!!」です。